医者

かの救世主と言われた男の周りには胡散臭い弟子が12人いた。
世間から冷たい目で見られるようなガラの悪い連中ばかりだった。
世間の人がその連中を連れて歩く男に言った。
「なぜ、そんな連中の面倒を見ているのですか？」
男はこう答える。
「健康な人間に医者は要らない。病んでいる人にこそ医者が必要だからである」
　
今の自分に必要なのは医者ではない。
恋の病は医者でも治せないからである。